スコーピオンXTロッド ワンハーフの実力

優良釣具販売評価術
釣具マニアです。
銘竿と呼ばれたスコーピオンXTに追加アイテムが発売されました。
もう10年以上前の話ですが
BSRの次世代スコーピオンとして発売された旧XTシリーズは
シマノロッドのイメージとは違い
少し柔らかめのロッドでしたが
扱い安さと、ルアーを選ばない懐の深さ
曲ってからかかる負荷に対しての溢れるトルクと
売れに売れて
銘竿と呼ばれましたが
スパッとした切れ味のあるフィールから遠ざかったアクションの問題から
シマノフアンの間では好き嫌いがハッキリしたロッドでもあります。
NEW スコーピオンXTロッドはシャッキリとして軽く
振り抜けが好いベーシックなシマノ調子
そのブランクスは高いポテンシャルをもちます。
あまり素材選択などのロッド製造に関することは
宣伝しないシマノさんですが
中級クラスから上のシマノのロッドは
性質の違うカーボンプリプレグを
3層以上多層化したマルチコンストラクション
安物ロッドはカーボン含有率が高かろうが
弾性率が高い素材を使おうが
テーパーとカッティングパターンで調子を出そうとする1層だったり
少し価格が高いものでも2層だったりします。
これですと耐久性もなく
使用するとアクションの何処かに
欠点がでてしまいます。
二律背反するようなアクションを付加するような
張りがあるのに軽く振ってもルアーを乗せて飛ばせるとか
しなやかなティプなのにストレスなく掛けるベリーとかetc
このように高い用件を満たそうとすれば多層化は避けられません。
多層化すればするほどロッドの性能が上がるように思いますが
ロッドは4層以上に多層化しようとすれば重量が重くなります
多層化による巻き数がアップしてしまうからです。
4層以上に多層化しようとすれば
重量を軽減させる為に
カーボンの素材じたいを
さらなる高弾性、低レジンにして
プリプレグの厚さを薄くすることで対応しますが
ロッドの価格が高くなることは避けられない。
釣りバブルの頃であれば性能さえよければ
シマノのブランドもあるので売れたのでしょうが
低価格高性能化があたりまえの昨今では
なかなか市場経済では受け入れられない。
その為にシマノがロッド製造で何をしたかといいますと
”ワン&ハーフ”。
センターカット2ピースと違いバットセクションを残した所でカットする
並継フェルールの構造ですが
普通の2ピースとは考え方がまるで違います。
持ち運びに便利な2ピースは持ち運び易さなど機能性に重きをおかれましたが
ワン&ハーフ構造は違います
その秘密は並継。
通常センターにあるフェルールは逆並継、
ロッドの調子を出す為にこのフェルールは多くのメーカーで採用されていますが
ワン&ハーフは並継を採用しています。
並継は雌側がバットセクションになるために
雄側のティップからベリーセクションより
外周を1ランク太くすることが出来る。
ロッドは外周を太くするとパワーが上がる
つまりバットのブランクを追加補強しなくても
強いパワーを得ることが可能です。
しかし通常では外周を太くするとロッド全体の外周太くなる
その為ロッドの自重は増大するのですが
ワン&ハーフは並継部分でテーパの太さはチョークされる可変テーパーなので
ロッド全体の外周を太くする構造ではない。
そのため余計巻き数を増やすことも
全体の外周を太くすることも無いので
ロッドの自重が軽くすみます。
もちろん製造コストは安くなる。
また構造上テーパーは急テーパーになるので
CI4素材の軽量リールシートとあいまって
持ち重りがなく軽さが際立つ。
アクションはティプからベリー部は継ぎが無いため
ロッドの支点移動はスムーズになりますし
センターカット2ピースには劣るものの
携帯性もある。
また理由は釣具マニアにも分かりませんが
いろいろな釣り種違いのロッドでで感じたことですが
ワン&ハーフはセンターカット2ピースより
感度が高く鋭角的なアタリが手元に来るのであります。
スコーピオンXT ロッドの「ワン&ハーフ」の変則2ピースモデル
このグレードアップした実力は凄い!
ワン&ハーフモデル

ワンピースモデル

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